コンタクトレンズ
院長 今野 優 医学博士
昭和38年9月11日 生
平成元年 5月医師免許(第321523号)
平成 8年 9月旭川医科大学学位記(第240号)
平成 8年10月日本眼科学会眼科専門医(第8303号)
コンタクトレンズ
今回は、コンタクトレンズ(CL)についてお話させていただこうと
思います。春は、卒業、進級、入学また就職のシーズンです。
そういった環境の変化を機会に、CLを始めようと考えている方も
いらっしゃると思います。

私も大学2年の時から、CLを使用しておりますので、かれこれ20年の
ベテランです。ちなみに、眼鏡は小学校5年生の時からかけています
ので、こちらは更に30年のベテランということになります。

小学校の視力検査で眼科に行くように言われ、気楽に行ってみたら、
「何故こんなになるまで放っておいたんだ」と眼科医に叱られ、
その帰りには、眼鏡をかけて悲しい気分だった、というのが私の
小学校5年生の春の体験です。

お子さんの学校検診と近視、仮性近視については、優しい眼科通信
第6号(5月1日発行予定)で、お話させていただく予定です。

そんな訳で、5年生から眼鏡生活をしておりますので、眼鏡の便利さ、
眼鏡の不自由さは十分承知しているつもりです。

その後、身長は大して伸びませんでしたが、眼鏡は毎年のように
合わなくなり、年々分厚くなっていきました。大学に入学した頃には
立派な強度近視になっており、眼鏡をかけると目が小さくなって
しまいます。鏡で自分の素顔を見たこともなく(ものすごく近づか
ないと見えませんので)、床屋さんでも最後に眼鏡をかけるまで、
どうなっているのかも分らず、銭湯に行くと何も見えず(眼鏡をかけて
入るようにしていました)、冬にバスに乗ると、しばらく曇って
何も見えず、などなど不自由なことがありました。

そこで、CLをと考えた訳ですが、当時のCLは高価で、塾の講師をして
費用を捻出しました。最初はソフトコンタクトレンズ(SCL)を
使いましたが、眼科の講議を受けてみると、酸素透過性ハード
コンタクトレンズ(RGPCL)の方が、角膜に害がないということが
分りましたので、大学6年生の春にRGPCLに変更しました。
3、4日間は慣れるまで、涙が出て、悲しくないのに泣いて暮らして
いました。


その後、眼科医となり今度は自分がCLを処方する側にまわりました。
私のCLに対する考え方は「CLはあくまでも目にとっては異物であり、
きちんと使用しなければ、目に害を及ぼす危険性のあるもの」ですが、
「きちんと使用すれば安全であり、視力の悪い人にとって非常に便利で
ありがたいもの」というものです。

CLを使用する方(既に使用している方にも)に強調したいことは、
「CLは眼鏡と併用しましょう」ということです。角膜に必要なものは、
酸素です。角膜は涙から酸素という栄養を受けていますので、正しい
フィッティングのCLで、酸素透過性の優れたレンズを、正しい使用法で
装用しなければなりません。


角膜内皮細胞
また不適切なCLを長期に使用した場合には、角膜障害を起こしてしまう
ことがわかっています。角膜内皮細胞は角膜の透明性を保つために
重要な働きをしていますが、加齢とともに減少し、恐ろしいことに
CLの誤った使用によっても減少し、一度減少した細胞は再生しないと
いうことがわかっています。透明な角膜を一生守るためには、正しい
CLの知識が必要だと考えております。
左は72歳男性の白内障手術前の角膜内皮細胞です。72歳ですが、
角膜内皮細胞数は2769で、異常ありません。

一方右は、SCLを30年間使用している56歳女性の角膜内皮細胞です。
一つ一つの細胞が大きくなっており、角膜内皮細胞数も981にまで
減少しています。これ以上細胞が減少してしまいますと、角膜は
透明でいられなくなる怖れがあります。

当クリニックでは、CLご希望の方、今までCLを使ってらした方には、
角膜内皮細胞検査を行います。また、ご自身の角膜の細隙灯顕微鏡
画像もお見せしますので、ご一緒にどのようなCLが目に適しているのか
ご相談させていただきます。

CL検査時の角膜内皮細胞検査は保険適応ではありませんので、
当クリニックでは無料で行っています。


メニコンのメルスプラン
酸素透過性の優れたCLを毎日消毒しても、段々と汚れてしまうことは
避けられません。汚れたCLの酸素透過性は低下してしまいますので、
使っているうちにCLの性能は劣化しているわけです。当クリニックでは
高性能のCLをいい状態で使い続けるためのシステム「メニコン メルス
プラン」をお勧めします。

「メニコン メルスプラン」について、詳しいパンフレットがあります
ので、スタッフにお尋ね下さい。


ステレオマイクロスコープ
2月初旬当クリニックでは、ステレオマイクロスコープを導入致しました。
これは、皆さんが使用しているCLの汚れ、傷を顕微鏡で確認するための
ものです。今、お使いのCLが寿命か気になる方は、どうぞスタッフに
お尋ね下さい。

当クリニックではCLが目の健康を損ねていないか、注意を払って診察させて
いただきます。

2004.3.1発行 優しい眼科クリニック第4号 に掲載するために執筆
コンタクトレンズの定期検査
当クリニックのコンタクトレンズ問診票
初めての方
装用経験のある方