日帰り白内障手術(2)
院長 今野 優 医学博士
昭和38年9月11日 生
平成元年 5月医師免許(第321523号)
平成 8年 9月旭川医科大学学位記(第240号)
平成 8年10月日本眼科学会眼科専門医(第8303号)
日帰り白内障手術
当クリニックでは積極的に「日帰り白内障手術」に
取り組んでおります。
開業当時、旭川では2つの眼科クリニックで取り入れられている
だけでした。日常生活のリズムをくずさず、日帰り手術は
早期に職場復帰という人に向いていると思います。

当クリニックでの日帰り白内障手術の件数は
2003年36件
2004年166件
2005年215件
2006年219件
2007年219件
と推移してきておりますが、白内障手術を希望されて
受診して下さる患者さんが増えてきています。


白内障の手術は簡単なんでしょ
前回の通信5月号で白内障について
「白内障とは…」
「白内障になると」
「白内障の症状」
「白内障の原因」
「白内障の治療」
「白内障の手術」
という項目に分けて説明させていただきました。

白内障手術を希望される患者さんから、冒頭の
『白内障手術は簡単なんでしょ』
と尋ねられることがあります。


入院せずに手術を行えるという観点からは、
私が眼科医になった20年前と比べますと、
患者さんの負担も、術者の負担も軽減されたのではないかと
言えると思います。
当時は傷口が大きく、必ず入院で手術を行っていましたし、
両眼の手術の場合は手術の間隔を2週間あけていましたので、
およそ1ヵ月の間入院していただく必要がありました。

そのことと比べますと、手術当日にご自宅に帰れますので、
雲泥の差と言えるかと思います。

しかし、しかしです。

あくまでも患者さんの目にメスを入れて切る訳ですから、
手術に伴う危険性は低くなったとはいえ、零になった訳では
ございません。

ご自宅に帰ってから、気をつけていただくことが幾つか
ございます。


昨年9月に発行されました「ホームドクター」旭川市版に
「白内障の手術って簡単なんですか」
という記事を書きましたので、もう一度確認をお願いします。

記事はこちら


白内障手術 感染予防
手術でもっとも気をつけなければならないのは感染です。
目にばい菌が入らないように、最善の方法をとっていただく
必要があります。

手術の5日前から、ばい菌止めの点眼薬を1日4回、
両眼にさしていただきます。
また手術前日には手術を受ける目にばい菌止めの眼軟膏を
入れて休んでいただきます。

手術の時には、ばい菌止めの点滴もします。

眼帯は手術翌日の診察の時にはずします。

術後3日間はお薬を食後に飲んでもらいます。

手術後は目を擦らないことが、もっとも重要です。
メオガードネオという保護眼鏡を、術後2週間かけて
寝てもらっています。

また手術後しばらくは、ばい菌止め(抗菌剤)、
炎症止め(消炎剤)の点眼薬を使っていただいております。

術後3日間は入浴できません。
女性の方にはお化粧もしないようにお願いしております。


おおまかな手術後のスケジュールを示します。

術後1日目:診察 眼帯をはずし点眼開始
術後2日目:診察
術後3日目:内服終了 入浴許可
術後4日目:視力測定
術後1週目:精密眼底検査
術後2週目:定期検査 就寝時の保護眼鏡終了
術後1月目:必要により眼鏡処方
術後1月目から半年:月に一度の定期検査が必要だと
          考えております。


後発白内障のレーザー治療
白内障の手術後、数カ月から数年して、また
「目がかすむ」
「まぶしくなる」
という症状が現れることがあります。

これは後発白内障と言われるもので、水晶体の後ろの袋
(後嚢)が濁るために生じます。

しかし、後発白内障は心配なく治療することができます。

レーザー光線で濁った後嚢を飛ばすことで濁りをきれいに
取り除くことができますので、ご安心ください。

2008.6.2発行 優しい眼科クリニック第55号 に掲載するために執筆