眼科診療の特色
院長 今野 優 医学博士
昭和38年9月11日 生
平成元年 5月医師免許(第321523号)
平成 8年 9月旭川医科大学学位記(第240号)
平成 8年10月日本眼科学会眼科専門医(第8303号)
眼科診療の特色って何でしょうか。
皆さんの考える特色と、私の考える特色に違いがあるかも
しれませんが…

私の考える眼科診療の特色は、
検査が多い。
診察室が暗くなる。
診察がまぶしい。
ということでしょうか。


通信第41号で『北海道百科』に原稿を載せてもらったお話を
紹介しました。
その中に私が眼科医を志した理由を書きました。
それは:
「もともと眼科を専攻した理由として、
自分で検査や診断ができ、顕微鏡手術という精緻な方法で
患者さんの視覚を守ることができる自己完結性と、
開眼した時の患者さんの喜んだ顔が見られることの
二つがありました。」
ということです。

もう随分前のことになってしまいましたが、
医大の六年生の卒業前に内科、外科など、どの科を専攻するのかを
決めなければならないという時期がありました。
また、その時期は臨床実習といって、1週間か2週間単位で
それぞれの診療科の外来や病棟での実習でした。

当時の臨床実習は内科、外科、産婦人科、小児科などの
いわゆるメジャーが2週間、
マイナーと呼ばれる眼科、耳鼻科、皮膚科などは1週間
というのが実習期間でした。

旭川医大には第1から第3まで内科が3科、外科が2科ありますので、
内科6週間、外科4週間という長丁場です。
その一方眼科は1週間だけでアッという間に終わってしまいました。
その他に、市立病院、赤十字病院、道北病院でも臨床実習をさせて
いただきました。


実習時間の中には検査実習もあり、道北病院では気管支鏡を
飲んでみました。
実際に患者さんが検査でどれ位辛いのかを知りたいと思ったからです。
もちろん、病気があるかどうかという不安を抱えて受ける訳ではないので、
気分は楽ですが、検査自体の辛さを知ることができました。
もちろん侵襲のある検査は体験していませんが、眼科、耳鼻科などの検査は
臨床実習の学生同士で検査をしたり、先生に検査してもらったりという
経験をしました。

そこでの眼科診療の印象が、最初にお話しした、検査が多い、
診察室が暗い、診察がまぶしいということでした。

学生同士でする眼底検査はまぶしかったのですが、先生に眼底検査を
してもらいますと、あまりまぶしくありませんでした。
これは、眼科医になってからわかったのですが黄斑部に光を当てなければ
さほどまぶしくない訳です。
患者さんに苦痛を与えない検査、診察に興味を持ち、眼科を専攻したいと
思うようになりました。

また、臨床実習の中でいわゆるマイナーと呼ばれる科では、検査、診断から
治療までを一貫して行えるということも魅力に感じました。


例えば腹痛で内科を受診した場合に超音波検査で胆石が見つかったと
します。その場合、内科から外科に紹介し、手術してもらうことに
なります。
というように診断した内科医が治療までできないことが、歯がゆく
感じるのではないか、と青臭く考えたりもしていました。
それが、検査、診断から手術まで行って患者さんの視覚を守る
自己完結性として眼科に魅力を感じた理由の一つです。

もとろん、今になって考えてみますと、全てを診ることはできない訳で、
自分ができる最良の医療を患者さんに提供し、できないことはその道の
専門家に任せるということが重要であり、その点で歯がゆさを感じることは
ないという事がわかります。


自己完結性で専攻した眼科においても、専門性の細分化が進んでおり、
私が全てを診られる訳ではありません。

例えば、角膜の病気で角膜移植が必要だと思う場合には、
旭川医大の角膜外来にお願いし、
通信40号でお話しした加齢黄斑変性も医大の黄斑外来に紹介させて
いただいております。

目のかかりつけ医として、患者さんにとって何が最善かを最前線で
考えていきたいと思っています。

眼科を専攻したもう一つの理由である「開眼した時の患者さんの
喜んだ顔が見られること」は、本当に眼科を専攻して良かったと、
日々感じられることです。


診察の前に検査が多い
眼科診療の特色として、診察の前に視力検査、眼圧検査などの
検査があり、時間を要してしまうという特色があると思います。

他の診療科でも受付表(問診表)を書くのは同じでも、
まずは先生の診察を受けてそれから血液検査、尿検査、レントゲン検査
等を受けて、再び診察へという流れかと思いますが、
眼科の場合は、まずは検査を受けていただいています。
もちろん検査をせずに、すぐに診察に入っていただく場合もあります。

当クリニックでは、目やにが出る、目が赤い、目が痛い、瞼が腫れた
という患者さんの場合は、検査をせずに、診察に入ってもらっています。


診察の流れ
受付

受付表(問診表)の記載

診察

説明

会計

視力検査・眼圧検査

診察
↓       ↓
説明      散瞳
↓       ↓
会計    眼底検査
        ↓
        説明
        ↓
        会計

大雑把に分類しますと、上の図にお示ししますように、
3つの流れが考えられます。

?一番左の流れが、先にお話しした目やにが出る、目が赤い、
目が痛い、瞼が腫れたという患者さんの場合で、
検査をせずに診察に入っていただきます。
「はやり目」というウイルス性の結膜炎が疑われる場合には
すぐに中待合の椅子に座っていただき、診察後も中待合の椅子で
お会計まで済ませていただいておりますので、
ご理解ご協力のほど、お願い申し上げます。

??まず視力検査・眼圧検査を受けていただいてから、
診察室に入っていただく通常の診察の流れです。
視力検査の前には、他角的屈折検査、角膜曲率半径測定も
行いますし、コンタクトレンズ使用の方には角膜内皮細胞検査も
行っています。

視力検査は、通常の視力検査に加えて、近方視力検査を行うことも
あります。
また、眼位検査、立体視検査を先に行ってもらうこともあります。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

2007.6.1発行 優しい眼科クリニック第43号 に掲載するために執筆