ミラクルチャート
院長 今野 優 医学博士
昭和38年9月11日 生
平成元年 5月医師免許(第321523号)
平成 8年 9月旭川医科大学学位記(第240号)
平成 8年10月日本眼科学会眼科専門医(第8303号)
こんの優眼科クリニックの視力検査の器械
当クリニックの視力検査の器械は、他の眼科や、学校の保健室にある視力表と
違うと思われた方もいらっしゃると思います。どうして、この視力検査器械を
用いているのかについて、お話させていただきます。

その前に、視力検査のC について・・・
視力検査で使われている、アルファベットのC のようなマーク。誰でも一度は
見たことがあるはずです。このマークは、ランドルト環という名前がついて
います。ランドルトは、19世紀後半から20世紀初頭のフランスの眼科医の
名前です。輪の切れ目の方向を教えてもらうことにより、視力を測定します。

少し難しい話になってしまいますが、視力は、確認できる最小視角の逆数で
表されます。算数で教わる角度は、度までですが、1度の60分の1の角度を
1分と言います。その1分の視角を確認できる能力を、視力1.0と言います。
例えば、確認できる最小視角が2分なら視力は、1÷2で0.5、10分なら
1÷10で0.1ということになります。

通常の視力表の場合、視力検査は5メートル離れて行います。視力表で視力
1.0に該当するランドルト環は、高さ7.5ミリ、文字の太さ1.5ミリ、文字の
切れ目部分の幅1.5ミリです。この文字の切れ目部分の幅1.5ミリが、
5メートル離れたところからの視角1分に相当します。

5メートル離れたところから、この文字の切れ目を確認できれば、1.0の
視力があることになります。ちなみに、視力0.5用のランドルト環の大きさは
1.0用の2倍、0.2用は5倍、視力表の一番上にある0.1用は1.0用の10倍の
大きさです。

視力検査で一番上のランドルト環の向きが分からないときは、「線まで前に
出て」と言われて測定することになります。もし4メートルまで近寄って
0.1用のランドルト環の向きが分かれば視力は0.08、3メートルで分かれば
0.06ということです。つまり、通常の視力表の検査では、0.1以下の視力の
場合、患者さんに近づいてもらうか、検査員が患者さんに視標を持って
近づかなければなりません。この時に、他の患者さんに低視力であることを
知られてしまい、つらい思いをしているというお話を聞きました。自分が
クリニックを作るときは、患者さんに、そのようなつらい思いをしてもらい
たくないと考えておりました。

そこで当クリニックの視力検査器械の出番です。


ミラクルチャート
当クリニックでは、ミラクルチャートという検査器械を使用しております。
この器械の中にランドルト環が表示されます。この器械の中で、5メートル
先に視標が表示されているのと同じ状態が作られていますので、患者さんは
器械の1.1メートル前に座っていただいたままで、視力測定することが
できます。そして、0.03という低視力視標も表示することが可能であり、
また、周囲の患者さんからは、測定されている患者さんの見ている視標は
見えませんので、低視力というプライバシーも守られると考えております。

ミラクルチャートで測定された視力は従来の5メートル視力表で測定された
視力と同じであることが証明されておりますので、ご安心して視力検査を
お受け下さい。

2004.2.2発行 優しい眼科クリニック第3号 に掲載するために執筆