目の健康講座
院長 今野 優 医学博士
昭和38年9月11日 生
平成元年 5月医師免許(第321523号)
平成 8年 9月旭川医科大学学位記(第240号)
平成 8年10月日本眼科学会眼科専門医(第8303号)
「目の健康講座」

日本眼科医会、北海道眼科医会の主催で、「目の健康講座」が開かれます。

9月16日の日曜日、午後0時30分から、4条通り9丁目の
旭川北洋ビル8階「北洋ホール」で開講されます。
もちろん受講料は無料です。目についての大切な話を、
お二人の先生がしてくださいます。

ひとつ目の講演は、「加齢黄斑変性-最近増えている高齢者の
目の病気-」のタイトルで市立札幌病院の今泉寛子先生が担当されます。
もうひとつの講演は旭川医科大学の石子智士先生が「眼科検診は
なぜ大切か」についてお話してくださいます。


「目の健康講座」を受講する前の基礎知識として、
人はどのような仕組みでものを見ているのでしょうか。
今までも通信で、何度かお話しさせていただいておりますが、
物を見る仕組みについて復習しましょう。

目の働きや構造はよくカメラに例えられます。
黒目(角膜)のすぐ後ろに透けて見えるいわゆる茶目は虹彩といい、
これは目の中に入ってくる光の量を調節する働きがあり、
カメラの絞りにあたります。
この虹彩の後ろに水晶体という部分があります。
水晶体はカメラのレンズと同じで、私たちが見ようとするものを
正しく、網膜(カメラのフィルムにあたる部分)に焦点を結ばせる
働きがあります。
網膜に映った像が視神経を通して脳に伝えられ、私たちは、
初めてものを見ることができるのです。

目の奥には網膜と呼ばれる神経の膜があり、カメラに例えますと、
フィルムにあたります。カメラのフィルムと違って網膜は場所に
よって感度が違っているのですが、黄斑は網膜の一番まん中にあり、
一番感度の高い場所なのです。

 黄斑に病気が生じますと、見ようとする中心部分が見えづらくなり、
歪んで見えたり、小さく見えたり、まん中が暗くなったりという
症状が起きます。


黄斑に起きる病気で、最近増えてきているのが加齢黄斑変性です。
加齢黄斑変性はアメリカでは、成人の失明原因の第1位です。

わが国の失明原因の第1位は糖尿病網膜症ですが、食生活の欧米化、
高齢者人口の増加のためか、加齢黄斑変性の患者数が増加して
きています。
新しい治療法も出てきていますが、病気が進行してからでは、
なかなか視力を取り戻せない病気です。
早期発見、早期治療が重要な病気ですので、時々片目を隠して、
問題がないか、自己チェックをお勧めします。


眼科の病気には色々ありますが、意外と自覚症状がなかったり、
目は二つあるために片方の目に病気があっても、自覚されにくい
ことがあり、眼科検診によって病気がみつかるということが
多いのです。

例えば、眼科検診として有名なものとしまして、
3歳児検診
学校検診
人間ドックでの眼底検診
があげられます。

3歳児検診では、斜視も見つかることはありますが、
斜視は見た目で親御さんが先に気がつくことが多いものです。
3歳児検診で見つけることができる病気に、弱視があります。
特に片眼の弱視(不同視弱視)は、片方の目の視力は良好なこと
が多く、見えにくそうにしているというそぶりがないため、
この検診が行われるようになる前までは、就学時検診で初めて
見つかって治療がうまくいかないこともありました。

学校検診では、お子さんの視力低下を早期に見つけることができます。
急に視力が落ちるわけではないので、視力が0.3を切っていても、
案外お子さんは不自由ないと答えるものです。
でも、0.3を切っていると黒板の字は見えにくいはずですので
眼鏡も考えてもらいたいと思います。

人間ドックの眼底検診では、以前は高血圧の変化、動脈硬化の
変化をみることが目的でした。
最近では、日本人には緑内障の患者さんが多いことが判明し、
眼科医が判定する人間ドックの眼底写真から緑内障が見つかることが
増えています。緑内障は進行するまで自覚症状の出ない病気で、
逆に自覚症状が出た時には、かなり病状が進行していることが
多い病気です。

その他にも糖尿病のある方は定期的な眼底検査が必要です。
コンタクトレンズ装用者は、角膜内皮細胞のチェックも必要です。
転ばぬ先の杖として、眼科検診をお受けください。


 「目の健康講座」は毎年道内のいろんな街で開催されています。
旭川で開かれるのは数年ぶりとのことです。
最近増えている黄斑変性のお話と目の検診の重要性のお話です。
目についてのまとまったお話を聞ける機会はあまりありません。
きっとためになる目のお話が聞けると思いますので、
連休中のお忙しい時期とは思いますが、ご興味のある方は
是非お出かけください。

2007.09.01 記